それは、テストのように答えが用意されていないから。
たとえ用意されていたとしても、世の中(社会)は、人の思うようには動いてくれません。
結局、答えのないところに自分の答えを探さなければいけなくなります。
日本人は、もともと新しいことに挑戦することに抵抗感を感じる
「新規探索傾向」が弱い民族でもあることも理由の一つでしょう。
トリノ五輪女子フィギアで 金メダルに輝いた荒川静香さん。
そこまでの道のりは平坦ではありませんでした。
1997年 当時 高校1年で全日本選手権に優勝。
翌年の長野オリンピックは13位 に終わりました。
2004年、大学4年の時、世界選手権で優勝。
しかし、翌シーズンは、現役続行するかどうかで悩み、低迷。それから、長いスランプが続きました。
さらに、追い討ちをかけるかのごとく、彼女の持ち味であるレイバック・イナバウアー(上体をそらしたままで銀盤を弧を描くように横断する)が得点対象から外れることが決まりました。
絶望的になった荒川さんは、国内選抜で負けた時点で引退するとの発言もあるほど。
ある意味、選手生命をかけての大会。 それが、見事、逆転で3位入賞。トリノオリンピック代表選手に決定しました。
その後、彼女は 決断します。 それは、長年務めてくれたロシア人 タチアナ・タラソワ コーチからの旅立ち アメリカ人ニコライ・モロゾフ コーチと一緒に歩むようにしたことでした。
彼女は、自分の得意とする「イナバウアー」を組み入れての演技にこだわりたかったのです。
当然ながら、採点対象外でした。
それでもモロゾフコーチは彼女の意志と特性を表現することに賛成でした。
晴れの舞台では、フリーの演技の結果、観衆からスタンディングオベーション(観衆が総立ちしての拍手喝采)賞賛を受けました。
受賞後のインタビューによると、 「イナバウアー」を選択した理由は、純粋に「披露したかった」から。
【勝つだけでなく、観衆を楽しませる】といった意識の高さを感じると共に、
後悔はしたくないというチャレンジャースピリットを、私はそこに見てしまいました。
荒川さんは、自分を理解してくれるコーチのもと、
目的(表現者となって観衆を楽しませる)そして目標(競技者として金メダルを取る)を達成したのです。
誰もが自分の特性特長があります。
貴方も、自分のイナバウアーを活かすことは可能なんですよ。



